江戸幕府の直轄領、いわゆる天領の地として栄えた当時の飛騨高山を統治するための拠点が高山陣屋です。現代で例えるから各種公的機関が集まった合同庁舎のようなものです。結構見応えがありますよ!
高山陣屋
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで2つ星を獲得したほどの高い評価を得ている高山陣屋ですが、入場料は大人440円・高校生以下無料という驚きの料金設定。
建物はほぼ江戸時代のものだそうですが、非常に綺麗に維持されています。
玄関の両サイドに波の模様が砂で描かれています。これが何を意味しているのか?ちゃんと意味があるのです。それは後ほど、ひとまず中へ。
陣屋内には玄関が何か所もあり、身分によって出入りできる玄関が指定されていたようです。ここは代官・郡代・幕府から派遣された巡見使だけが出入りを許された正面玄関。靴を脱いで館内探索開始!
青海波(せいがいは)
さきほど登場した波模様が玄関の壁に青色で描かれています。これは青海波という江戸時代に流行しました模様で、無限に広がる波の模様には未来永劫続く繁栄と平和への願いが込められているのだとか。
館内には赤絨毯が敷かれているので、これに従っていけば迷うことなく順路を辿れるので便利。
正面玄関を入ってすぐのところにあるのが御役所。代官・郡代などのお偉いさんが仕事をしていた役所の中枢。現代で言うところの知事室のような感じでしょうか。
前述した身分ごとの玄関がこちら。奥には商人用、手前には町人用の玄関が隣り合わせにあり、待合室となる詰め所も完備です。
台所も隣り合って2ヶ所。身分の高い人の食事とそうでない人の食事で作る場所も分けられていたのですって。
真向兎(まむきうさぎ)
釘隠しがうさぎのデザイン?うさぎは子どもをたくさん産むことから縁起のよく、火災から建物を守ってくれる魔除けの意味合いもあるとかないとか。
真向兎は絨毯にもプリントされています。ドラゴンクエストのアルミラージにもだんだん見えてきたかもしれません。
嵐山の間
代官・郡代ファミリーが居住していたエリアの一室。
嵐山の間では将棋のタイトル戦が行われていたのですね。羽生善治永世七冠がここで!
ここからの庭の景色が美しい。
隣の部屋から見ても美しい。
場所を移しつつ、いろいろな角度から眺めても美しい。
やはりベストの時期は紅葉なのでしょう。
御白州
取り調べを行ったり判決を言い渡した場所、つまり警察署&裁判所です。しかし昔の取り調べは強引で自白を促すための拷問具がいっぱい。やっていなくても拷問を受けて自白させられるなんて恐ろしやー。
御蔵
以前は年貢米の米蔵でしたが、現在はパネルなどで歴史を解説する資料館です。
高山陣屋を模型にして見るとやっぱり広い。部屋数が多い!
御蔵の屋根は特徴的な板葺き屋根。釘を使わずに板を木の棒と石で押さえる「石置長榑葺(いしおきながくれぶき)」という葺き方を採用。
陣屋前朝市
高山の朝市は輪島・勝浦と並んで日本三大朝市とも称されています。高山の朝市は毎朝2ヶ所で開催されており、ひとつが宮川朝市、もうひとつが陣屋前朝市。
陣屋前には多い時で50店以上が並ぶそうですが、この日は10~20店ほど。正午までの営業なので11時半くらいからは片付けムードになります。
つまり高山陣屋に行くなら午前中の方が朝市とセットで楽しめる!ということです。陣屋前で売られているものは果物や野菜を中心とした食品が多いですよ。
高山陣屋 | |
住所 |
岐阜県高山市八軒町1-5 |
営業時間 |
8:45~17:00 ※11月~3月は16:30まで |
定休日 |
12月29日~1月3日 |
料金 |
大人440円 / 高校生以下無料 |
所要時間 |
1時間 |
駐車場 |
近隣有料駐車場利用 |
公式URL | https://jinya.gifu.jp |
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