宮城県南部の白石市では温麺(うーめん)なる食べ物が名物なのをご存知ですか?盛岡冷麺の温かいバージョンではありません。冷やしで食べても温麺です。自分も『イメージとしては素麺みたいな?』程度の知識でしかなかったので、実際に白石市のお店で食べて確認してみることにしたのです。
折角ならば一番評判の良さげなお店で!と事前調査で目星をつけた「光庵」というお店へ。定休日と営業時間の確認をして来たのに…、まさかの臨時休業!?
駅前の店も定休日、城の北側にある店も定休日、製麺工場の直売店で尋ねてみたけれど飲食での提供はナシ。他には…、蕎麦屋はそこそこあるのに温麺のお店は思った以上に少ないのです。地元の人々的に温麺は家で食べるものなのだろうか?
そんな絶望の一歩手前で、白石城の歴史探訪ミュージアムで食べられるという情報をゲット。しかもそこは生の温麺を使っているというのです。はい、即決!
白石城
駐車場は市役所横の城下広場駐車場が無料で利用できます。
そこから城内へと入り、本丸の手前にあるのが歴史探訪ミュージアム。
この1階の軽食コーナーに温麺は…
ありました!しかも意外と種類が豊富。この日は4月だったので温かい温麺のみですが、夏になれば冷やしが出るのかな?
食べる場所はテーブル席か小上がり席か。
小十郎うーめん
選んでみたのは片倉小十郎の名が付いた小十郎温麺。オーソドックスな温麺は素麺と同様に温かいスープや冷たいつけ汁で食べるそうですが、これは肉味噌の汁なし温麺。まぜそば的な感じで麺は温かい状態です。
色は白くて素麺と変わりませんが、太さが違います。食べた感じはもちろんのこと、見ただけでもわかるほど温麺のほうが太いです。
これを全部混ぜていただきまーす。
ややモチっとしていて、柔らかいけれどブツブツちぎれることはない。風味としてはほぼ素麺、でも太さはラーメン寄り、でもでも食感は生パスタ寄り。何に似てるともいまいち言い切れない、そんな温麺。これは生温麺ならではの食感なのだろうか?一般的な乾温麺だとモチっとさはないのかもしれません。
肉味噌はイメージ通りの定番な味。麺とも合っていて美味しいですが、欲を言えば少しラー油を足したいかも。結構ボリュームのある一杯をご馳走様でした。
素麺との違い
およそとしては太い素麺という理解で良さそうです。確認のため一応調べてみた所、一般的に手延素麺は麺に油を塗りますが、温麺は油を使わないのが特徴なのですって。太さと油不使用という2点が素麺との主たる違いなわけですね。
白石城天守閣
食後の運動がてら天守閣に攻め込んでみましょう。入場料は天守閣単体で400円。
ミュージアムからもう少し登った所に三層構造の櫓が出現。このアングルはなかなかカッコイイじゃないですか。
ここで左に曲がり大手門を突破!
そして右に曲がると広場の奥にさきほどの櫓。他に建物は見当たらず…。もしや天守閣ってあの櫓!?
白石城の本丸はこの広場に建っていたそうですが、跡地の現在は芝生。天守閣=本丸だと思い込んでいましたが、櫓を天守閣とする城もあったのだと学べた白石城の思い出です。
白石城三階櫓(天守閣)は平成7年(1995年)3月に120年ぶりの復元となった再建のお城。復元にあたって石垣に野づら積みを採用したのは全国でも白石城が初めてなのだそうです。ちなみに初代城主は温麺の名にもなっていた片倉小十郎。
ここまでは誰でも無料で入れますが、天守閣の入口から先はチケットを購入した者だけが攻略を許されるゾーンとなります。
しかし天守閣内の展示はなんともシンプルだった。一階には石落としなど装置説明や歴史紹介のパネルが少しあり、あとは甲冑があるくらいなものです。こ、攻略は…
お城らしい急階段。二階には一体何が待ち受けているのか!?
ほぼ何も待ち受けていなかった…。ただ二階という空間があるだけ。最上階である三階にもほぼ何も展示してありません。ここまで何も展示していないお城も初めてかも。だがそれがいい!
最上階は何も代わりに、四方向の戸が全て開放されていてなんとも風通しが良くて気持ちがイイ~。この空間を独り占めできたのはちょっとした贅沢体験。
そのまま縁側に出ることも可能です。
ぐるっと一周して白石市街地を見渡したり、蔵王山を眺めたり。
城下を眺めて『見よ、人が全然いないっ!』なんて天空の城ごっこをしてみたり。
なるほど~これが白石城か…、攻略は非常に簡単でした。ままま、400円ですし。お城では日本刀やら鎧やら殿様の寵愛品など展示を楽しめるところも多いですが、白石城にそれを期待してはいけません!自分は心地よい季節に最上階を独占できたので、ある意味愉悦で良かったですけれど。
白石城(歴史探訪ミュージアム) | |
住所 |
宮城県白石市益岡町1-16 |
営業時間 |
4月~10月|9:00~17:00 11月~3月|9:00~16:00 |
休館日 |
12月28日~12月31日 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | http://www.shiro-f.jp/shiroishijo |
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