100円ショップ「セリア」のキャンプコーナーで簡単にご飯が炊けるという新グッズを発見してしまいました。簡単フライパン炊飯術を提唱する身としては、これは気になる。果たして簡単に、美味しく炊けるだろうか?
ならば実証実験です!後半には調理の様子を動画にしたものを掲載しましたのでよければ一緒にご覧ください。
ごはんが炊ける袋(4枚入り)
アウトドアに!非常時に!沸騰するお湯に入れるだけで簡単調理!
という不織布で出来た巾着状になる袋が4枚1セットです。
裏面には使用方法、調理のワンポイント、注意などが記載されています。しかしこれが結構ガバガバな内容で、「袋で炊けるお米は何合までか、鍋の水はどのくらい必要なのか」が記載されていません。
1合炊飯開始
とりあえず1合炊きから試してみることに。素材はティーバッグと同じような感じで薄手の袋です。
1. 袋に米を入れる
1合の米を入れ、説明書の通りに袋の折り返して入口を塞ぎ、米を包み込む形にします。
2. 袋ごと水で米をもみ洗いする
米とぎ作業をこれで代用できるわけです。流水となっていますがボールにためた水でも問題なく洗えました。
3. 沸騰したお湯に入れて15分
給水作業なしでそのまま湯炊きします。袋の頭まで浸かるくらいの水量にしましたが、結構水を要するので普通の鍋よりも面積の小さいクッカーにしたほうが良さそう。フタをせずに15分放置かと思いきや、途中でお湯が減ってしまうので2回ほど水足しをする手間が発生。
4. 蒸らす
15分の湯炊きを終えたら鍋のお湯を捨てるか別の容器に移し、フタをして10~15分蒸らします。この時点では袋にびっちり詰まって硬そう。
炊きあがり
炊く際に使用したお湯はインスタントスープや味噌汁にそのまま使えます。米の成分で濁りはありますがお湯に粘りはなく、普通に味噌汁のお湯代わりとして使えました。
袋をあけてみると・・・思ったよりしっかり炊けているのでは?
茶碗に移そうとするとビリッ…袋の両サイドが決壊。1袋に1合は多すぎたんだ!適量なのは半合、多くて3/4合までだと思われます。
艶もあるし、粒もしっかりしている。ように見える。
実食
硬めの炊きあがりになりましたが芯は残っていません。ツヤツヤはしていますが、粘りはあまり出ておらず表面が少し水っぽい。箸で持ち上げるとポロポロと米粒が落ちていきます。ふっくら感には結構欠けていて食感はよくありません。
この後、条件を変えて数回試してみましたが、米の量や火の強さなどで炊き具合に結構差が出る感じです。同じ沸騰状態でも強い沸騰と弱い沸騰でも変わってきます。半合の米を弱沸騰で炊いた時は芯が残りました。このように炊き方が敏感となると、屋外では風や気温に大きく影響を受けて安定した味を出すのが難しそうです。
芯が残ったり冷めてしまった時は
説明書に「お米の芯が残ったり、冷めてしまった場合は再び湯炊きしてください」とあるので、芯が残ってしまった米を再び沸騰する湯の中へ入れて2分。少し水気を切った後に食べてみるも…、芯はなくなりましたがベチャベチャで美味しくない、雑炊の手前みたいな感じです。。。
再湯炊きは悪手だろと思っていましたが、やはりだめですね。これなら芯が残っていたほうがまだマシです。
ごはんが炊ける袋は有用なのか?
この袋を使って炊くのはありなのか?そこが重要ですよね。最後に「味以外の部分」を個人的結論でまとめたいと思います。あくまで個人的なので、使うかどうかの判断は皆さん次第!
メリット
水の量を計る必要がないので米の量もある程度適当で良い、つまり計量カップがいらないという利点があります。
デメリット
湯炊きに水足しも含めると結構な水の量を要します。土鍋やフライパンで炊く時の3倍以上は必要になりそうです。さらにフタをせずに湯炊きするのでガスの量も多く消費します。つまり水やガスが貴重となる災害時には向いていないと思います。屋外炊飯においても火加減や風での炊きあがり調整が難しいのは前述した通り。
さらに味の点も考慮すると、一つの結論が導き出されました。
パックご飯を湯煎したほうがいい!
サトウのレトルトパックご飯などを湯煎調理する場合、袋と同じで15分の加熱が必要となります。しかしパックは蒸らしの必要がなく、味も安定で美味しい。自分は袋を使っての炊飯するならパックご飯を湯せんするという結論になりました。
炊くならフライパンが楽
自分が普段屋外で炊飯する際に使っている方法がフライパン炊飯です。袋炊飯が楽ならば袋に切り替えようかなと思って試しましたが採用には至らずでした。フライパン炊飯は簡単で時短にもなり、味も美味しく安定して炊けるのでよかったらお試しください!
◆フライパン炊飯についての詳細はこちらのブログをどうぞ◆
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