それはまるで豚バラ白菜ミルフィーユのような地層の連なり。「日本の地質百選」「21世紀に残す日本の風景遺産100選」に選ばれ、ジオパークにも認定された地層が山口県萩市の須佐湾に露出している須佐ホルンフェルス!なんか名前がカッコよさげ。
地殻変動によりマグマの熱の影響を受けて1400万年前に誕生。砂岩や頁岩層からなる須佐層群が堆積したあと、その中に高温の火成岩体(高山はんれい岩)が貫入し、その熱の影響を受けてできた灰白色と黒色の縞模様をなす雄大な地層。
成分の異なるホルンフェルスが帯状に分布し、温度の違いによる変成の差を確認できるという学術的価値の高い場所である。
簡単に言うと、熱で成分変化した岩(ホルンフェルス)が縞模様のすごい景色を生み出しているぞ!ということになります。
須佐ホルンフェルス
つわぶきの館という休憩所に駐車し、そこから遊歩道を5分ちょっと海へと下っていきます。案内板の示す方向に見えるあの縞模様がもしや!?
道中にはマインクラフトのような節理状に凸凹した岩肌。よく見るとここの岩も色が何層にも連続している。おそらくここもホルンフェルスの一部なのでしょう。
目指しているホルンフェルスは波打ち際にあるあそこ!
遊歩道のものとは色の濃淡が全然違うのは、地層の成分が違うから?もしくは熱変成時の温度が違ったから?このように違うホルンフェルスが連続的に見られる点で地質学的に価値が高い場所なんだとか。
先端まで進んでホルンフェルスの真上を歩く。端の部分に立ったら亀裂から岩が崩れていきそうって考えたら本当の先端まで行くのはちょっと怖いですね。
先端から少し戻って波打ち際まで降りていきましょう。結構滑りやすいので気をつけてください。油断だらけの自分は転びかけましたよ。
大きな亀裂の上に鎮座している大きな岩。
こ、これはどうやってこの場所へ?海中から隆起する際に一緒に上昇したのでしょうか?それとも崩落でこの場所に落ちた?
波打ち際に降りて駐車場側を見ると、断崖が連なりその岩肌には薄っすらと縞模様が見える。ということは、このあたり一帯が巨大なホルンフェルス地帯ということですか!?
中でも縞模様がハッキリとしているのが遊歩道の入口からも見えたこの部分。間近に寄って触れるホルンフェルスです。
最も高いところで10m弱ほど。層と層の変わり目には見た目にもわかるほど隙間があったりで、思ったよりも結着していません。
上部の隙間から水が滴って濡れている所が一部だけあります。ホルンフェルスの上にできた林に降った雨が地面に染み込んで層と層の間から滲み出てきたってことか!?
灰色の層
粒を簡単に視認できるほどの目の粗さから推測すると砂が堆積した層でしょうか。
黒っぽい層
こちらは泥が堆積した層でしょう。文字通り泥を塗ったような表面で灰色の部分よりもきめ細かいのがわかります。
これだけの規模でこれだけハッキリとした色の差で見られる地層ってかなり珍しいのではないでしょうか?1400万年前に生まれたこの層は自然の芸術と言っても良いと思います!
須佐ホルンフェルス | |
住所 |
山口県萩市大字須佐高山北海岸 |
見学時間 |
24時間(夜間は危険) |
所要時間 |
約20分 |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
無料40台ほど |
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