島根県の出雲大社は縁結びの聖地と言われていますが、そこで祈願をしたからと満足するのはまだ早い!その御利益を倍増させるチャンスがあるのです。それが出雲大社を詣でた後に美保神社を詣でる両参り。それでは島根半島を横断して美保神社へ!
美保神社
出雲大社から美保神社までは約60km。結構な距離がありますが、一日で回る必要はありません。日を分けてもちゃんとご利益アップしてくれるそうなのでご安心を。
なぜ御利益が倍増するのか?
出雲大社の御祭神は大国主命です。一方、美保神社で祀られているのが大国主命の妻である三穂津姫命と息子である事代主神(えびす様)。つまり2つの神社は親子関係。ゆえに親と子を結ぶ両参りをすればより良い縁に恵まれると云われるようになったそうです。
そこで思い浮かぶのが七福神の大黒天と恵比須様。えびす様は七福神の恵比須様ですが、大国様は大黒天とは別人だそうです。それがのちに俗話として大国=大黒となり、恵比須様と親子とする説が生まれたのだとか。正しくは大黒と恵比須は赤の他人とのこと。
ちなみに全国3000超のえびす様を祀る神社の中で総本宮とされるのがここ美保神社です。ただしこれにも他説がありまして、兵庫県西宮神社もえびす信仰の総本宮を謳っております。正しくは…どちらがなんて詮索は無粋なのでここではやめておきますね。
境内を参拝
両参りの際に参拝する順番は親から子へ、出雲大社から美保神社へとなります。もちろん自分も出雲大社で参拝を終えた後の訪問です。なんならこの日の午前中に出雲大社で縁結び祈願をしていますので1日での両参りです。これでご利益MAX!?
狛犬
鳥居を抜けてまず気になったのが狛犬。ギョロリとした目は邪気を殲滅しそうなほどの力強さで『わしの目の黒いうちは~』が体現されています。でも出雲で見られる臨戦態勢型の狛犬ではなく、腰を落ち着けているタイプです。
しめ縄
出雲大社と同じ形状のしめ縄ですが大きさはぐっと小さめ。それでも一般的なものと比べると力強い極太サイズなのです。
社殿は必見
一見するとよくある立派な社殿という感じで、それ以外の特別感は見当たらないように思えます。
しかしこれが特殊で珍しい造りになっているので必見ポイント!すこーし横にずれたアングルで見ると…、特殊ポイントにお気づきですか?ヒントは屋根。
奥に構える本殿の屋根が2つ見えませんか?わかりやすいように裏へ回りましょう。
正面から見た時には気づきませんでしたが、『1つの拝殿に2つの本殿』が構えられているのです。本殿が2つということは祀られている神様も2人。裏から見て左側の左殿には三穂津姫命、右側の右殿には事代主神(えびす様)が祀られています。玄関が一緒で家屋は別…つまりは神様の二世帯住宅!?
祭神の男女判別
社殿に祀られている神様の性別を判断する方法をご存知ですか?今からお教えしますので今日はこれだけ覚えて帰ってくださいね。注目して欲しいのは本殿の屋根から飛び出ている千木という部分。
○で囲った角みたいな部分が千木です。この先端部が『縦切りなら男神、横斬りなら女神』というように見分けることができます。つまり左が女性の三穂津姫命、右が男性のえびす様ということになります。
絵馬
えびす様のシンボルと言えば「鯛と釣り竿」ですね。そうなると絵馬の柄は鯛だろうな~と想像に容易いわけですが、さらに上の工夫が施されていました。
絵馬の紐を結びつけて奉納するのではなく、釣り竿に結んで奉納所の穴に挿しこむ。というユニークな奉納なのです。願い事の大物感を出すにはより竿の先端部に結びつけてしならせればいいのですね。ただし糸がバレる可能性もありますけど…。そこはリスクとリターンのせめぎ合いでしょう!絵馬自体が鯛の形をしていたらもっと良かったかも?
青石畳み通り
美保神社自体は出雲大社のように広いわけではないので、参拝にそこまで時間を要しません。ですが美保神社のすぐ横に青石畳み通りという門前町らしき通りがあるので、ここもセットで観光するのがオススメです。
旅館や商店であっただろう建物が左右に並んでいますが今は…、95%はお眠りになられています。ですがこの雰囲気はなんともノスタルジックで少しワクワクするくらい。
そんな中でもリニューアルしていこうという気配もチラホラ。さらに奥まで進むと営業しているお店もありました。太鼓醤油店という創業100年以上の老舗です。
ここにしょうゆアイスあり!ごまや抹茶のフレーバーを加えたものもありますよ。
畳通りを散歩がてらそのまま港に行くと絵になる常夜灯と橋もあるのでお忘れなく。
こうして両参りを終え、さらなる縁結び効果アップを果たしたのでした。あとは吉報を待ちましょう。でも待っているだけじゃ結ばれない縁もあるのですよね…。それでは皆さんが良縁に恵まれますように!
美保神社 | |
住所 |
松江市美保関町美保関608 |
営業時間 |
参拝は24時間 |
所要時間 |
30分~1時間程度 |
拝観料 |
参拝無料 |
駐車場 |
無料・海沿いのスペースに駐車可 |
公式URL | http://mihojinja.or.jp |
コメントをお書きください