頭の上に重たい木蓋を乗せて、両手を離したまま参拝をする。そんなユニークな祈願が勝負事・開運・厄除けなどにご利益があるとされ、有名スポーツ選手も多く訪れるという神社が鹿児島県南九州市にあるのです。
釜蓋神社
薩南海岸県立自然公園の一部として、開聞岳を見晴らせる入り江の岩礁に鎮座する釜蓋神社。この周辺の海岸線は火砕流堆積物が波の侵食によって「ちょっと特異な地形」となっているので気になる方は要チェック!
一般的な呼称は「釜蓋神社」。しかし正しくは「射楯兵主(いたてつわものぬし)神社」といいます。ではなぜ釜蓋に?
釜蓋神社の由来
その昔の話。天皇の訪問に際し、臣下が大窯で何十石もの米を炊いていたところ、凄まじい風によって蓋が飛ばされ遠く離れた大川の浦に落下。その釜蓋を拾い上げて、神として祀り始めたことから釜蓋神社となったそうです。
拝殿の前には「必勝開運」「厄除開運」と書かれた釜蓋大明神の蓋がずらり。ドラゴンクエストならば盾として装備するところですが、ここではこれを頭に乗せて参拝をします。
木蓋を頭に乗せた参拝で祈願
だめな自分に勝ちたい!という願いのもと、必勝の釜蓋を手に取り、一旦鳥居まで戻ります。殊勝な姿勢で神様に認めてもらおうだなんて不純な狙いではありませんよ。
釜蓋を頭に乗せて、手を使わずに、落とすことなく拝殿まで参拝できれば願いが叶うと云われる儀式を今から執り行います。
まずは鳥居をくぐる前の一礼に注意!頭を下げると釜蓋がズルズル…と。蓋自体が結構ツルツルで滑りやすいのです。たった三段の階段もここでは強敵に。
そして最大の敵は風!この日も風が強く、立っているだけでも木蓋が飛ばされます。3回ほどチャレンジしましたがついに…タイムアップ。いっつも海風が邪魔してくるのです!でもこれは自分に負けたのではなく、風に負けたのです。そう自分に言い聞かせておこう。
必勝・厄除け以外にも二人用の「なかよし」蓋も。でもこれ二人でクリアするのはかなり難しいですよ。下手したら蓋も割れるし仲も割れますよ。
ここにハートがあるということは、恋愛も勝負事ということですね。
その他にも釜蓋の素焼きを投げ入れる祈願など、エンターテイメントとご利益祈願を兼ねた釜蓋神社の参拝はなかなか楽しめる!
周辺の地形
冒頭でも少しふれた地形の話ですが、まず神社の裏手に回りましょう。そこからはチラリと顔をのぞかせる開聞岳、そして手前にある黒っぽい岩礁が火砕流堆積物。
岩礁は歩いて奥まで行くことができ、希望の岬と名付けられた先端部からはより綺麗な開聞岳の姿を拝むことも。ただ足場は良くないですし、ここから約1.5km東に行った番所鼻自然公園から見る開聞岳のほうがオススメですよ。
釜蓋神社 | |
住所 |
鹿児島県南九州市頴娃町別府6827 |
所要時間 |
30分 |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
100台無料 |
参考URL | http://www.city.minamikyushu.lg.jp/kankou/kanko/sagasu/echiiki/kamafuta.html |
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