蒜山高原に建築家の隈研吾氏が設計監修した新たなランドマークが誕生した!?蒜山と言ったら岡山のスイスと言っても過言ではない。と言ったら過言かも知れませんが、風光明媚な場所にどんな隈建築が?
GREENable HIRUZEN
グリーナブルヒルゼンは、2021年7月15日に岡山県真庭市蒜山高原にオープンした観光文化発信拠点施設。テーマは最近耳にすることが増えた「サステナブル(持続可能な)」で運営母体は真庭市と阪急阪神百貨店です。
蒜山のリゾートエリアでひときわ目立つ個性的な建築。知らずに目の前を通過したら『なにこれ?』となる確率98%くらいありそうな、そんな建築物が集まった複合施設をひとつずつ探索開始!
サイクルセンター
壁面には合板とガラスを使い、平坦な屋根に茅葺きの天井。逆四角錐を地面に打ち付けたような形状で植物のぬくもりを活かした建物がサイクルセンター。ここでは観光案内、アクティビティや自転車貸出の受付を行う役割を担っています。
天井が屋外から屋内へと、そのまま茅葺きがつながるようなデザイン。グリーナブルヒルゼンで一番興味を惹かれたのはここ!しかしここでゲットしたマンホールカードにはあの目立つシンボルが…。
真庭市蒜山ミュージアム
白い壁と木材の重なりが特徴的な建物。
ものすごい板の重なりがとにかく目立つ、まさにこの施設の主役は蒜山の木なのだと言わんばかりの存在感。
館内に足を踏み入れるとそこはオシャレなアパレルショップのような空間。え?何か場違いなところに入っちゃった?思わず『ここはどういった建物なのですか?』と訪ねてしまったのです。
ここは衣類・雑貨・食品などのライフスタイルグッズを提案するショップ、トイレと休憩スペースのビジターセンター、そしてミュージアムが合わさった建物なのですって。
ミュージアム内部のみ有料で高校生以上300円、中学生以下は無料。当時は隈研吾展を開催中で、代表的な隈建築の模型や構造紹介がメイン展示となっています。
建物内部も全体として木材が多く、床も壁もトイレも木材がメイン。なかでも押し寄せる波のような木材の連なりが印象的です。さらに猫のワンポイントもグッド。展示スペースはさほど広くないので15分ほどあれば見て回れます。
風の葉
ひときわ目を引く大きな建築でシンボルとなっているのが『風の葉』というパビリオン。マンホールカードにもなっているのが風の葉で、この中には実物のマンホールも設置されています。
説明書きに目を通してみると、『木造建築の新しい可能性を拓く新素材CLTパネル(直交集成板)と鉄骨を組み合わせることにより、移動が容易な軽やかなパビリオン建築。パネルの隙間を透明性の高い膜でふさぎ、雨天でも利用可能な空間』とあります。
このパビリオンはもともと東京の晴海に設置されていたもので、それがCLTパネルの産地であるここ真庭に里帰り。移動が容易ゆえの「持続可能な」建築ということなのですね。
鉄骨と鉄骨の間にひし形の合板を、左回りで上へ向かうように配置。内部は四角形の空間に人工芝が敷かれ、ロゴマークのモニュメントが設置されています。
このマークのデザインは「蒜山三座」という3つの山と田んぼに映る「逆さ蒜山三座」の景色を縦にし、「木の葉」に見立てたもの。込められているのは「人と自然のバランスを取り戻す」という願いだそうです。
グリーナブルヒルゼンは思っていたよりもコンパクトで、見て回るのにもさほど時間はかからずでした。ミュージアムに入館しなければ10分~20分で片付いてしまいます。
となると、ここを目当てに行くというよりは寄り道のワンポイントとして考えるのが良いと思います。向かい側にあるヒルゼン高原センターの他にも、周辺にはワイナリー、ジャージーランド、休暇村などもありますので。
GREENable HIRUZEN | |
住所 |
岡山県真庭市蒜山上福田1205-220 |
営業時間 |
9:00~17:00 |
定休日 |
毎週水曜日(祝日の場合は翌平日) |
入場料 |
敷地内は入場自由 ミュージアムは高校生以上300円・中学生以下無料 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | https://greenable-hiruzen.co.jp |
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