羊蹄山を綺麗に見たい!
ただそれだけのためにニセコアンヌプリの頂上まで登り、感動した男の登山記録です。ここから眺める羊蹄山が最も美しいかもしれない!
羊蹄山は別名「蝦夷富士」と呼ばれる成層火山で山頂の標高は1898m。広い裾野と冠雪が富士山を連想させ、麓から見ても美しい山です。この蝦夷富士をニセコアンヌプリ山頂から拝んでみませんか?
ニセコアンヌプリ登山
ルート
ニセコアンヌプリの頂上を目指すには主に2つのルートがあります。
- アンヌプリゴンドラコース
標高1000m地点まで有料のゴンドラで上がり、そこから片道1.3km・標高差約300mを登るルートです。しかしゴンドラはお盆や土日祝しか稼働していないのがネック。
- 五色温泉コース
スキー場の裏側(山の西側)にある五色温泉から片道2.5km・標高差約560mを登るルートで登山としてはこちらが一般的。
今回は無料で登れる五色温泉コースにチャレンジ!
五色温泉登山口
まず目指すのは五色温泉野営場、ニセコアンヌプリの登山はここから始まります。
登山口は駐車場からキャンプ場を見て右に進んだ所にあります。案内板もあるので適当に行っても見つけられるはず、わからなければ五色温泉インフォメーションセンターでも教えてもらえます。
入口に設置された箱の中に入山届、必要事項を記入したら登山開始!
いきなり歩きづらい石混じりの凸凹道。登山道のほとんどがこんな感じで獣道みたいなものなのでお覚悟を!
しばらくは左右が鬱蒼とした草に覆われた道を登っていきます。
頂上まであと2000m
登山開始から10分で約500m進みました。ここまでの景色はほぼ草で面白みはなし。
そこからもう少し登ると景色が見える場所が出てきてやる気ゲージが少し回復。
しかし草深く狭い道はさらに続く!皮膚が露出していると笹で切れるかもしれないので注意です。
頂上まであと1500m
登山開始から25分。ここまで景色はほぼ楽しめていません。ほとんど草木の中の道なのでつまらない!
それが残り1500mを切ったあたりから見晴らしのいい場所が増え、景色を楽しめるようになってきます。再びやる気ゲージが少し回復。
休憩ポイント
少し道幅が広く、南側を展望できる場所に出ました。座れる場所は少ないですが休憩するならここです。というのもこの登山道は休憩できるようなスペースがかなり少なく、ほぼ中間地点となるこの場所が休憩向きなのです。
頂上まであと1000m
登山開始から40分。全体の60%を登りましたよ、はぁはぁ。
ここからまた様子が変わってきます。ボーボーに生えていた笹がなくなり、岩だらけのガレ道に。ここからは転倒にさらなる注意が必要です。
木もなくなってきたということは、そろそろ森林限界が近い!
頂上まであと500m
登山開始から60分。ゴールはもうすぐラストスパート!
ここまで来ると植物はもう背の低いものばかり。
視界が開けて高度もあるから海が見える!岩内、積丹半島の北西方向です。
ここから泊原発も見える。
山頂の避難小屋が見えた!残るはわずかと足早になりたいところですが、ここからの岩が大きくて非常に歩きにくい。転倒しないようにしっかりと足場を選んで進みます。
ニセコアンヌプリ山頂
登山開始から80分。ついに標高1308m、ニセコアンヌプリのてっぺん取ったぞー!
先客のお二人が景色を見ながら黄昏れている。山頂は見晴らしがイイーーー!
立っている人も絵になる背景。イワオヌプリ、日本海、倶知安やニセコの街、洞爺湖も眼下に見渡せる!
山頂から眺める羊蹄山
羊蹄山(蝦夷富士)が正面にずどーん!しかし頭には雲が…。でもこれはこれで良い構図なのかも。
蝦夷富士と言われる裾野の広さははっきりと視認できます。
羊蹄山の標高は1898mでここよりも600m近く高いはずなのに、こちらが見下ろしているような風にも見えます。それにしてもこの羊蹄山は素晴らしい…。苦労して登ってでも見る価値はあります!
避難小屋
山頂には万が一に備えてコンクリート製の避難小屋があります。
中に電気はありませんがベンチがあるだけありがたい存在。ただしトイレはありません。
さてそろそろ下山しましょうか、っていう時に雲が同じ高さで迫ってきた!ちょうど雲の下限となるこの高度なのか、下がスパッと横一文字。
その後、一瞬にしてあたりは大きな雲の中に!周囲は灰色に包まれ視界が悪いので、しばし回復を待ちます。幸い雲の流れが早くて10分ほどで晴れ間が、やはり山の天気は変わりやすいですね。
それでは下山開始。手前は暗いのに奥は太陽に照らせれて明るく、大地にかかる雲の影を見ると自分が天空にいるかのように思えて面白い。『見よ、人が・・・以下略』
下り道は登りよりも転倒や捻挫に注意。久々の登山で体力が落ちていたせいか3回ほどフラついたのはここだけの話です。無事登山口まで戻ってきて入山届に下山時刻を記入し、ニセコアンヌプリ登山完了!おつかれ様でした!
下山後は五色温泉で汗を流す人も多いそうですが、自分は風呂よりスイーツ。倶知安に降りてお菓子のふじいでエネルギーを補充しに向かうのです。
ニセコアンヌプリ登山のまとめ
倶知安の街の気温が24℃、天気は登り晴れ&下り曇り、という条件での登山です。
所要時間
登りが休憩約3分含めて80分+下りが休憩なし65分でした。案内板には登頂約100分とありましたが、子供や高齢の方でなければもう少し早く登れそうです。ここに山頂での休憩時間を加えて、全行程で3時間~3時間半を見積もっておけばよいかと思います。
装備と難易度
特別な登山道具は不要、地面が濡れていなければスニーカーでも大きな問題はありません。ただ、岩の多い登山道のため靴底が厚いほうが楽です。トレッキングポールがあると岩場が少し楽ですが、なくてもそこまで困らないでしょう。滑落や落石の心配はほぼなく、岩場の足場に気をつける程度で危険度は低い登山です。
服装
道中は笹の葉が体にこすれる狭い道もあるため長袖が無難です。麓の気温が25度近くある日でも標高1308mの山頂では涼しかったり、風が吹けば寒いまであります。雲がかかる高度なので天気も変わりやすく、真夏以外は防風・防寒装備の持参は必須でしょう。
飲食物
登山口付近を含め売店も自販機もありません。登山口に向かう前にニセコか倶知安の街で購入するとよいでしょう。水分は最低でも500mlペットボトル1本必要、2本あれば安心という感じ。食料は必要ありませんが、山頂で羊蹄山を眺めながら食べるおにぎりはすごく美味しい!
駐車場
五色温泉インフォメーションセンター、もしくは五色温泉野営場の駐車場が利用できます。駐車スペースも広いですし満車になる心配はほとんどないでしょう。
トイレ
登り始めてから下山するまでトイレは一切ありません。物陰に隠れて携帯トイレでというのも結構難しい環境です。インフォメーションセンターか野営場でしっかり済ませてから登りましょう。
携帯の電波
登山道全般を通してほぼ電波があります。万が一転倒などで動けなくなっても携帯電話があれば助けを呼べます。
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