屈斜路湖畔の野湯｜池の湯・コタンの湯・和琴温泉露天風呂【北海道観光スポット】

北海道でも有数の景勝地であり、日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖。美幌峠から望む景色は特に有名ですが、今回は湖畔にある興味深い場所を紹介します。それが野湯！泉質も雰囲気も異なる３か所の24時間露天風呂が無料で楽しめるのです。

野湯の話に入る前に屈斜路湖について軽く説明しましょう。屈斜路湖で一番多く観光客が訪れるのが「砂湯」という場所です。広大な屈斜路湖には古くから「クッシー」という生物が棲んでおり、ここには捕獲された元祖クッシーが展示されています。

そしてこの砂湯では、その名のとおり湖畔の「砂を掘るとお湯が湧いてくる」のです。手で少し掘っただけでもお湯がにじみ出てきます。そんな場所だからこそ、屈斜路湖の水際には複数の野湯が存在しているのです！

池の湯 露天風呂

はじめに紹介するのは砂湯から道道52号線を約3kmほど南下した場所にある「池の湯」ですが、ここでは行き方に少し注意が必要。道道52号線から下のピンの場所で湖畔側へと曲がりますが、これがややわかりにくいのです。

曲がるべき場所に案内板などはなし！砂利道へと入っていく細い道路のため、見逃してしまいがちなポイントです。 

ここなの？ってなりますが、ここです。進んでいくとカフェに突き当たるので左折。さらに少し進むと右手に出てくるのが…

眼前に屈斜路湖を構える素晴らしいロケーションの池の湯です！

男女混浴のお風呂ですが水着着用もOK！着替えは男女別の簡易更衣室が設置されているのでそちらでどうぞ。

入浴ルールは更衣室の外壁に掲示されているので一読しておきましょう。当然ですが、体を洗う設備はありません。

タイミング良く絶景の湯船を独り占め～！と調子に乗っていたら足元が滑る滑る…。湯船の手前側にある大きな岩盤が非常に滑りやすいので要注意！少し奥まで進んで砂利になっている場所からお湯に入ったほうが安全です。深さもそこそこあります。

エメラルドグリーンのような青みを帯び、硫黄の香りがするお湯は9月末で推定41℃。熱くも寒くもなく、少し長湯するにはちょうど良いくらいの温度です。

気になる点と言えば藻が多いことでしょうか。入浴すると沈んでいた藻が舞い上がってきます。しかしそれが野湯の醍醐味でもありますし、このロケーションで入浴できるなら大した問題じゃありませんね！とにかく晴れた日は最高です。

コタンの湯 

次なる野湯は池の湯から4kmほど南へ。コタン共同浴場の横から湖畔に出たところにあるコタンの湯です。ここにも男女別の更衣室が設置されています。

湯船の真ん中に大きな岩の仕切りがあり、湖に向かって左が女湯で右が男湯となっていますが、実質混浴です。男女ぞれぞれ4人ずつくらいが限度のサイズ感でしょうか。

湯船の底に落ち葉が沈んでいますが、藻などはなく比較的綺麗な野湯と言っていいでしょう。地域の方の清掃に感謝！

温度は池の湯よりも少し高い程度で、推定41℃半ばくらい？深さは膝くらいなのでやや浅めです。冬には目の前の屈斜路湖に白鳥たちが浮かんでいたりするのだとか。

ここの泉質は「ナトリウム－炭酸水素塩泉」となっていますが、褐色で少し石油っぽい香りがします。つまりこれってモール温泉！？

コタンの湯は絶景露天風呂としてメディアに多く取り上げられているため、知名度は池の湯よりも上。外国人にも人気のようです。

和琴温泉

屈斜路湖の南岸から突き出た形をした陸繋島の和琴半島。地熱が高く、冬でも凍らない場所があるというこの半島の付け根にあるのが和琴温泉です。

ビジターセンターの前をさらに進み、ロータリーになっている所に出たらそこに三日月型の露天風呂が野湯となっています。ここも男女混浴で、脱衣所はすぐ横の東屋に設置されています。

お湯は無色透明でこれと言った特徴はないかもしれませんが、３つの野湯の中で一番温度が高かったのがここです。少し浅いため体を伸ばして肩まで浸かる形になりますが、それだけの広さもあります。

地元の方の利用も多いそうで、3湯の中で一番利用しやすいのはここでしょう。しかし入浴中の景色という点では少し物足りないかもしれません。

以上、屈斜路湖にある３つの野湯（露天風呂）を紹介しました。基本的に24時間入浴できる温泉ですが、照明がないため夜間は真っ暗なので注意してください。

個人的に一番良かったのは池の湯。晴れている時の屈斜路湖を望む景色と特徴的なお湯の色、開放感がたまらないが最高。野湯の醍醐味がそこにあるのです。