こんな断崖絶壁にどうやって建てたのか不思議で仕方がないこのお堂をご存知ですか?
これは鳥取県三朝町にある三徳山三佛寺の投入堂。『その昔、役行者という僧侶が法力で小さくしたお堂を運び、この断崖絶壁の岩窟に投げ入れた。』という伝説に由来してそう呼ばれています。
伝説はさておき、ドラえもんもホイポイカプセルも工事の重機もない時代に建立されたという事実に驚きを隠せません。ところがそれは三徳山三佛寺に限ったことではなかったのです。投入堂は他の地にも存在していた!
不動院岩屋堂
投入堂と称される建物は複数存在しており、三徳山三佛寺、大分県の龍岩寺奥院礼堂と並んで三大投入堂に数えられているのが鳥取県若桜町の不動院岩屋堂です。
しかし何をもって三大なのかは疑問ですし、そもそも投入堂に定義がありません。ただ三徳山に登って投入堂を拝んだ身としては他の2つも気になるから。そんな少し懐疑的な歩幅で訪れてみました。あ、あれだよね…?
車からでもすぐにわかるほどあっさり見つけてしまった。いやもっと奥に別なものがあるのかも?橋を渡って近づいていきます。
やはりこのお堂で間違いありませんでした。駐車場から約200mほぼ平坦な道を歩いただけでの到達は三徳山とは比較にならない手軽さです。
これ以上近づけないのは残念ですが、岩窟にすっぽりはまり込んでいる様子は階段下からも確認できます。建立されたのは約600年前、豊臣秀吉の焼き討ちにも耐え残ったと言い伝えられている岩屋堂。
間口約7m、高さ13m、奥行き10mの穴を埋め尽くすくらいギリギリのサイズ。確かに投げ入れた感はあります。
しかし足場は断崖絶壁ではなく、資材運搬も容易。『どうやってここに建てたの!?』という感嘆と迫力に欠けるのは否めません。
建物の規模と造形美が評価されての三大投入堂なのかもしれません。投入堂ということで上がったハードルに躓いた感はありますが、1つのお堂としては名建築だと思います。
不動院岩屋堂 | |
所在地 |
鳥取県八頭郡若桜町岩屋堂 |
拝観時間 |
24時間 |
所要時間 |
15分 |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
200m先に5台分無料 |
公式URL | |
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