前回は江差観光(開陽丸&かもめ島)をお伝えしましたが、今回は江差観光後編ということで江差の歴史に関わるエリア、いにしえ街道沿いの施設をピックアップします。
いにしえ街道
江差は北海道での最古の歴史を誇る街。いしにえ街道はそんな江差の歴史を残し、電線は地中化され、建物も綺麗に整備された街道です。
昔の家屋そのまんまで営業している店舗があったり
景観に配慮した形で新しく生まれ変わった建物だったりが並ぶ綺麗な通りです。HONDAのディーラーも景観配慮デザイン!
今でこそ1本海側の国道が主要道路ですが、当時はいにしえ街道が江差のメインストリート。江差を知るにはこの通りを歩け!と言わんばかりに通り沿いに江差を知ることができる施設が集まっていますので、このエリアは徒歩で散策するのが良いでしょう。
駐車場
観光の際は江差町役場、江差山車会館、旧檜山爾志郡役所、江差会所会館などが無料で利用できます。詳細はこちらの江差町公式マップでも確認できます。 → https://esashi.town/common/img/content/content_20190330_153828.pdf
3館共通入館券
資料館的施設の旧中村家住宅・旧檜山爾志郡役所・旧関川別荘の3つに入館できる共通券が500円。個別に入館すると計700円なので共通券なら200円お得!共通券は各館で購入可能、これを買って巡ってみましょう。
旧中村家住宅
北前船で財を成した豪商・中村家の旧宅です。もともとは滋賀県の人、つまりは近江商人で、商いのために江差に渡ってきたのだとか。
1階には住居3部屋と商売スペースが1部屋、2階に住居3部屋、さらに倉庫という家の間取り。後に見に行く旧役所よりも広いあたりは流石お金持ち。
囲炉裏は2箇所、LEDで火を演出しているあたりが丁寧な仕事してますね~ポイント。
厳重な扉はお宝蔵への出入り口。中には中村家が本州から持ってきた茶器や壺などのお宝が展示されています。
客とのやり取りをしていた商売スペース。机の上には当時のそろばんがいくつも並び、商人の気配が残っています。
狭くて急な昔ながらの階段を登って2階へ
8畳間が2つと4畳間が1つ、広々明るい縁側がいい味を出しています。
1階に戻って海側へ階段を下っていくと倉庫エリア。昔は海岸線に直結していたそうです。
倉庫の中には漁具や船具、漁の方法や江差のニシン漁の衰退など歴史に学べる空間です。
江差の名物料理は「ニシン蕎麦」ですが、説明書きによると江差のニシン漁は1913年に終了したそうです。名物だと言うからさっき江差でニシン蕎麦を食べたばっかりなのに…。
係員の方に話を伺うと、最近は少し復活しニシン漁も行われているそうですよ。でも売られている甘露煮とかは江差産のニシンじゃないかも知れませんので参考までに。
旧中村家住宅 | |
住所 |
北海道檜山郡江差町字中歌町22 |
営業時間 |
9:00~17:00 |
休館日 |
4月~10月 / 無休 |
料金 |
大人300円 |
所要時間 |
30分~1時間 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | https://esashi.town/tourism/page.php?id=76 |
旧檜山爾志郡役所
ここは元々は「郡役所+警察署」、その後に江差町役場となり、現在は資料館となっている建物です。郡は市町村となる以前の自治体制度。要するに江差の開発と治安を担っていたのがここで、当時流行りの西洋建築様式を取り入れておりオッシャレー!
ここでは当時の江差にはお金があったんだと思わせるものが随所に見られます。例えば天井のランプだったり、北前船で運んできた福井の笏谷石だったり。
そして珍しいのが壁紙、ならぬ壁布のクロス。絵柄の豪華なクロスですが紙製ではなく、布製というのは全国的にも珍しかったそうです。江差の栄華ここにあり!
布クロスの柄も多く、現在は復元した数種類が壁に使われています。
階段の造りが気になります!なぜこんな手すりの形状に!?カッコいい!!
2階には江差の昔から現代に至る歴史の流れを展示。発掘された縄文土器から北前船で運ばれてきた豪華な壺など。
江差の祭りで踊られる「五勝手鹿子舞」の鹿子頭です。獅子舞じゃなくて鹿子舞で「ししまい」。角がある4頭のオスと角のない1頭のメスで五勝手レンジャー!戦隊モノによくある男4+女1という構成です。
ベランダからの景色
旧郡役所の隣には警察署の留置所を復元した建物も。こちらは比較的新しく建てられたようですが、備品などが全然ないので雰囲気には欠けますね…。
旧檜山爾志郡役所 | |
住所 |
北海道檜山郡江差町字中歌町112 |
営業時間 |
9:00~17:00 |
定休日 |
4~10月/ 無休 11月・2月・3月 / 月曜・祝日の翌日 12月・1月 / 全月休館 |
料金 |
大人300円 |
所要時間 |
30分~1時間 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | https://www.hokkaido-esashi.jp/museum/top.htm |
旧関川家別荘
江差で一番のお金持ち、豪商であった関川家の旧別荘です。先述した中村家よりも格上の商家だったそうで、住宅じゃなくて別荘というのがポイント。関川家が江差での商売に見切りをつけて国に戻る際に別荘とお宝を残したままにし、後に子孫がそれらを江差町に寄贈したものを展示している施設です。
※旧関川家別荘だけ少し離れた場所にあるので徒歩ではなく車移動
建物は蔵と別宅の2つで、蔵の中には当時のお宝がズラリ。お宝鑑定団の方々、準備はよろしいでしょうか?まずは伊万里焼でございます。
金蒔絵の菓子盆。描かれているのはウズラですね。
ガラスの反射で見づらいですが、螺鈿細工を施した鞍です。螺鈿とはアワビとかの貝殻の内側にあるキラキラ光る部分。それを採取して鞍に散りばめた装飾ということです。
続いて別宅にお邪魔します。こちらは広さはあるものの、目立った装飾などはなく建物としては普通な感じ。
何か特徴があるかと言えば、仏壇のスペースが大きいことくらいでしょうか。それ以外は普通に大きめの昔の家って感じです。でも、これで別荘なんですよね…。
中村家もそうですが、「北海道の豪商だとこれくらいが限界だったのかな」とふと思ったり。というのも、滋賀の近江商人の家はこれよりずっと広くて豪華なんですよ。調度品を含めてあっちはレベルが違うなーという印象です。
旧関川家別荘 | |
住所 |
北海道檜山郡江差町字豊川町55 |
営業時間 |
9:00~17:00 |
定休日 |
11~3月は休館、不定休 |
料金 |
大人100円 |
所要時間 |
30分~45分程度 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | https://esashi.town/tourism/page.php?id=75 |
姥神大神宮
歴史の浅い北海道の中で370年以上の伝統を誇る壮大なお祭りが姥神大神宮渡御祭。絢爛豪華な13台の山車が3日間かけて街を練り歩き、観光客も含めてものすごい賑わいを見せる、その拠点となっているのがここ姥神大神宮。そしてここが北海道最古の神社です。
それだけすごいお祭りを司っているのだから、さぞや立派な神宮なんだろうなーと思いきや・・・?
本殿と摂末社が少しある他に模型山車館と社務所があるくらいのこじんまりです。見学という点では、お祭りで使われる山車のミニチュアを見るくらいというのは意外でした。
北海道最古ながらの由緒正しい神社ながらも、すごくお金持っている感がするわけじゃない。しかし祭りは盛大。質実剛健で良いと思います!
姥神大神宮 | |
住所 |
北海道檜山郡江差町字姥神町99 |
所要時間 |
10分程度 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | https://esashi.town/tourism/page.php?id=82 |
真宗大谷派 江差別院
いにしえ街道を走っていると目に留まった長い階段。浄土真宗大谷派のお寺?この雰囲気から察するに何やら立派な予感がするぞ!?登ってみよう!
登ってみるとお堂がドーンと構えているだけでした・・・。立派だけど特に見る場所でもなかったようです。普通に地元民のお寺ってことですね。
江差の海を見て階段で乱れた息を整えましょう、ふぅ。
江差観光まとめ
前回と今回で「開陽丸、かもめ島、いにしえ街道(旧中村家住宅・旧檜山爾志郡役・旧関川家別荘・姥神大神宮)」と江差の観光スポットをピックアップしました。
◆前回分の内容はこちら◆
あとは江差追分会館・江差山車会館くらいでしょうか?江差追分会館では民謡の江差追分の実演、山車会館では姥神大神宮渡御祭に使われる山車の展示などがされています。江差追分のレッスンもしてくれるそうなので興味のある方は受けてみては!?
江差のオススメをまとめます!
観光スポットは景観の良いかもめ島!グルメはニシン蕎麦、よりもご当地スーパー「フードセンターブンテン」の海産物!豊富な地物の魚、活ホタテ、パック寿司となかなかハイレベルでした。
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