宮城県気仙沼の岩井崎に少し変わった見どころが2つあります。行く前は『まぁこんなもんだろうなー』という可もない不可もない感想に終わるだろうと思っていたのに、いざ行ってみるとこれがなかなか面白い。ちょっと盛り上がる景勝地だったのです。
岩井崎(三陸復興国立公園)
岩井崎は気仙沼湾の入口にあたる岬で、三陸復興国立公園となっています。国立公園ではありますが結構コンパクト。駐車場は無料で20~30台ほどの十分なスペース。駐車場から歩いて1分で目的の物が見えてきました、あれですよあれ。
龍の松
一つめの見どころがこのグニャリと曲がった松の木。
東日本大震災で17mの津波に襲われた松が一部だけで残り、それがこの形だったのです。その姿が津波に立ち向かう龍のように見えることから「龍の松」と呼ばれるようになったという内容が記されています。
確かに龍のヒゲとツノのように、そして手も生えているような。どういった経緯でこんな形になったのだろうか?上に伸びていた部分が折れて消失して?龍に見えるかを抜きにしても、不思議で奇跡的な残り方です。
下から仰ぎ見ると空に登っていく舞う龍のようにも見える。
この龍の松は津波の損傷と海水で一時は枯死状態に。しかし神龍が生き返らせてくれた!復興のシンボルとして長く保存する為、加工が施されて復活したそうです。その費用はなんと…2000万円なんだとか。それもまたすごい。
秀の山雷五郎像
江戸240年の歴史の中で12人しか誕生しなかった横綱ひとり。気仙沼生まれで38歳にして第9代横綱になった苦労人だそうです。
この像は震災前から設置されており、津波をモロに受けたにも関わらず流されなかったのはさすが横綱の足腰の強さ。でもこれが見どころと言うにはちょっと弱いですよねー?もう一つの見どころは力士像ではなく、潮吹岩なのです。
潮吹岩
そのまま岬の先端方面を眺めてください。この何処かに潮を吹く岩がありますから!
と待っていてもいまいちよくわからない。この日は海も穏やかで潮も控えめだったのでしょう。ならば岩場に下りて穴への接近戦だ!
ここの地形が非常に特徴的なので要注目。岩がノコギリの派のように、いや気仙沼だからサメの歯のようにギザギザと立ち並んでいるのです。
波に侵食されてこういう形状になったのでしょうが、なぜこんな残り方になったのかは興味深い。しかも波打ち際に近づくにつれて、表面の細かい尖りがより顕著に。普通は侵食で角が取れるはずなのになぜこんな鋭利な形状を!?
さて肝心の潮吹岩ですが、すでに見えていますよ。どこからか『ゴォー、ボフュー』と聞こえてくるので発信源を探します。
そうこうしているうちに音は強まり霧の吹き出る穴を発見!
きっとここに違いない、ともう少し待っているとブシャーっときた!
迫力を求めて角度を変えましょう。海に向かって吹く潮の様子をほぼ正面から捉えてやる!吹き出す穴は大小2つです。ゴォーと唸りながら霧が出始めたらそろそろくる!
キタッ!
バッシャー!
ええ、濡れましたとも。しかしこれだけ接近できる潮吹スポットはなかなか貴重かも?危険性も少ないですし、実際に間近で見ると結構テンションあがりますよ。
ただし波の高い日は注意です。潮吹きの高さが5mを超えたりもするそうなので近づきすぎると危険。さらに波打ち際に近い場所なのでくれぐれも波を被らないようにも気をつけてください。高い潮吹きを希望ならば風の強い日・波の高い日にGO!
岩井崎 | |
住所 |
宮城県気仙沼市波路上岩井崎 |
営業時間 |
24時間 |
所要時間 |
15~30分 |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
無料 |
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