総湯とは北陸地方の言葉で「温泉地にある公衆浴場の総称」、つまり温泉街の銭湯です。石川県の加賀温泉郷の1つ山代温泉には、総湯と古総湯の2つの総湯がありますが古総湯が特に良い!
というお話を今から熱弁します。
山代温泉 古総湯
明治時代の総湯を復元
古総湯は明治時代の総湯を復元した建物で外観からして雰囲気ありあり。内装はもちろん、入浴方法まで当時を再現する造りになっているのです。
入浴案内
古総湯の中に入ると廊下がぐるっと周囲を一周している造り。まずはそのどこかにいる係員さんを見つけることから入浴の第一歩が始まります。受付にいる場合もありますが、いない場合は探すか少し待ってみましょう。
僕の時は廊下で話かけられたおばあちゃんがその係員。
「温泉入る?じゃあここで券を買ってね」
と入浴料500円を支払って受付完了。しかし・・・
「じゃあお兄ちゃんはちょっと待ってて、先にこのお姉ちゃんを案内してくるから」
受付横にある入口を開いて先客の女性を中に入れ、バタン、消えていきました。
案内!?
よくわからないまま忠犬のように待つこと3分ほどでおばあちゃんが戻ってきた。
「はいおまたせ、じゃあお兄ちゃんも案内するからついてきて」
廊下をぐるっと回って反対側にある男性入口へ。
「今日は学生さんが多かったから何十回も行ったり来たりで忙しかったのよ」
どうやらお疲れモードのようなので、お疲れのところすみませんと労をねぎらう一言を添える。入口の扉が開かれて中へ招かれます。
ノスタルジックな浴室
「ここで靴を脱いでここに入れて、階段で2階に行くと休憩室、トイレはこっちね」
「お風呂はこっち」
もう1枚の扉を開くと・・・いきなり湯船!?
【画像出典:ほっと石川旅ネット】
脱衣はこの写真の左側にあるついたての奥で、棚だけ用意されています。
ここでおばあさんからの浴室解説!
- 貴重品は鞄ごと棚の上に置くと湯船から見えて安心
- 窓は九谷五彩と呼ばれる緑・黄・紫・紺青・赤の鮮やかなステンドグラス
- タイルは手焼きの九谷焼で当時の絵柄や様式を再現
- 壁や天井は深い艶で木目が透ける拭き漆仕上げ
- 浴槽には小松の滝ヶ原の石を使用
- お湯は源泉かけ流し
- 当時の入浴方法(浸かって楽しむ湯浴み)なので洗い場はない
湯船はこれ1つだけで同時に浸かれるのはせいぜい10人といったところ。入浴客が多い場合は受付で待たされることもあるようです。自分の時は先客0、なんともいい雰囲気のこの空間を贅沢にも独占!
のちに1人の男性客がおばあさんに連れられてやってきました。しかし、案内は入浴についてのみで細かい浴室解説はナシ。労をねぎらったあの一言には効果があったようです(ニヤリ)
綺麗な2階休憩所
男女それぞれの浴室前にある階段から2階にあがると畳敷きの休憩所。入口は男女別ですが休憩所内はつながっているので男女共有です。
休憩所の窓も九谷五彩のステンドグラス。飲料の販売はありませんが、ポットに冷たい水やお茶が用意されているのがありがたい!
ゆったり休憩したら再び男女別の階段を降りて出口へ。
おばあちゃんありがとうございました!
せっかくなので古総湯の向かい側にある総湯についても少し紹介しておきます。
山代温泉 総湯について
総湯は2009年に建て替えられた現代的で明るいお風呂です。浴槽も広く、シャワー付きの洗い場も完備!(石鹸・シャンプーの備え付けはなし)
総湯には休憩所や売店もあって入浴者以外でも利用することができます。
体を洗うなら総湯、浸かるだけなら古総湯、余裕があるなら両方がオススメ!
両浴場の中の様子は下の公式URLからも確認できます。お得な共通券もありますよ。
山代温泉古総湯・総湯 | |
住所 |
石川県加賀市山代温泉18-128 |
営業時間 |
6:00~22:00 |
定休日 |
毎月第4水曜日の午前中 |
料金 |
古総湯 / 大人500円 総湯 / 大人420円 共有券 / 大人700円 |
駐車場 |
山代温泉無料駐車場 |
公式URL | https://yamashiro-spa.or.jp/wp-content/uploads/2020/03/souyukosouyu.pdf |
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