珍しい造りの本殿と美しい回廊が特徴的な吉備津神社にやってきました。ここは旅の途中で偶然出会った岡山大学写真部の学生さんにフォトジェニックスポットとオススメされた神社なのです。
吉備津神社は備中国一宮、吉備津彦神社は備前国一宮。どちらも岡山県北区に位置し、その間は1.5kmほどと近距離のため少し紛らわしいので注意!
元々は吉備国の総鎮守だった吉備津神社。それが備前・備中・備後の三国に分割された際に「吉備津彦神社・吉備津神社・福島県福山市の吉備津神社」の三社に分かれ、それぞれの一宮とされたそうです。
備中国一宮 吉備津神社
吉備津神社には吉備津彦がこの地に巣食う鬼の温羅を退治したという神話が伝わっています。この神話がもととなったと言われる童話が…ご察しの通り!桃太郎です。吉備津神社では吉備津彦と温羅にまつわる矢立の神事や鳴釜神事が今でも行われています。
というわけで、広々とした無料駐車場前にある食事&土産店の名前は桃太郎!名物はやはりきびだんごのようです。
手水は桃型
割れ目から水が滴っております。これには観光客が食いつかざるを得ないはず。
年季の入った社殿
石段を登ると色褪せた木造の山門。かなりの時を経ているようで吉備津宮と書かれた文字も読めなくなりつつあります。
門を抜けるとすぐに拝殿とその奥に本殿です。ここで二礼二拍手一礼!他の神社と比べても境内の参道は階段を登っただけとかなり短くコンパクト。
拝殿の左手に回りこんで本殿を横から見てみます。あ、これは珍しい造りをしているじゃありませんか!?さぁどこか珍しいか考えてみてください。
本殿の三角屋根が2つ前後に並んでいるこの造りは「比翼入母屋造(ひよくいりもやづくり)」、別名「吉備津造」とも言い、この手の神社は全国に2社しかないのだとか。この本殿が建てられたのは西暦1425年、約600年前という年代物です。
五角形のおみくじ処
桃太郎伝説のストーリーが描かれたおみくじ処では5種類のおみくじが引けます。よろこびみくじ・子供みくじ・花みくじ・いにしえみくじ・英語みくじ。やはり各地の主要神社では国際化が進んでいるようです。
フォトジェニックな美しい回廊
拝殿から右手に回ったところにあるのが朱塗りの南随神門です。
そこから約400m伸びる回廊が吉備津神社において最も絵になる撮影スポット!ここを見ずして吉備津神社観光は語れない!坂道を緩やかな弧を描いて伸びる形状が美しいのです。
回廊はあまりに長いため途中に休憩ベンチが設置されているほど。実際に歩いてみると写真では伝わらない長さと壮観さを実感できます。
中間地点にある御釜殿という社殿が鳴釜神事という特殊な神事が行われる場。
鳴釜神事は申し込めば誰でも受けられる神事で、薄暗い御竃殿の中にある釜で湯を沸かし、その際に鳴る音で占うというものです。これだけでも特殊なわけですが、さらに吉凶禍福の判断は音を聞いた自分自身でするのだとか…。もはや占われていない気すらする不思議な神事なのです。
回廊の先端には?
南随神門から約400m歩いた回廊の終わりには何があるのか?それはおっぱいです。
本宮社では安産・育児の神様が祀られており、他にもおっぱいを模したお供え物などが多数奉納されていました。案内板などの記載は見つからず、口頭で言い伝えられているのでしょうか。
再び回廊を拝殿の方へと戻って行きます。始めは平坦、少しずつ傾斜がつき、拝殿に近づくと急になる。
やはり反った弧の部分が特に美しい!なんともフォトジェニックな吉備津神社の拝殿・本殿・回廊は必見です。写真が上手な方はかなり絵になる一枚が撮れると思いますよ。そんな大学生写真部のお墨付きスポットでした。
吉備津神社 | |
住所 |
岡山市北区吉備津931 |
参拝時間 |
5:00~18:00 |
定休日 |
年中無休 |
所要時間 |
30分~1時間 |
拝観料 |
無料 |
駐車場 |
無料 |
公式URL | https://www.kibitujinja.com |
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