富山市中心部と富山港(岩瀬地区)をつなぐ約5kmの富岩運河は、水運としての役割を終えた現在も観光資源として活用されています。その富岩運河には「船を上下させる水のエレベーター」というなかなか珍しい物があるのをご存知ですか?
富岩運河 中島閘門
富岩運河の河口から3.1km上流にある中島閘門がそのエレベーター。二対の扉で水位を調整するパナマ運河と同じ方式を採用しており、上流と下流の水位差2.5mをここで乗り越えて船は通過していくのです。
と言葉で説明したところでよくわからないですよね。百聞は一見にしかず、ちょうど上流から来た船で説明しましょう。
上流から下流へ(降下)
これから水のエレベーターが下へ参りまーす。下流の扉は閉じて上流の扉が開いている状態(上流に合わせた水位)で船が入ってきます。
上流の扉が閉じられ、船は閘室(二対の扉の間)に閉じ込められたまましばし待機。
扉を隔てて左側の下流と右側の閘室に水位差があるのがはっきりわかります。
上下とも扉は閉めた状態のまま、下流側の通水口から閘室内の水を抜いていくと閘室内の水位がみるみる下がっていく!
船を真横から見ても明らかに下がっているのがわかりますよ。
閘室内の水位が下流と合致したら下流の扉だけをオープン。扉が濡れている部分の高さだけ水位を下げたということになります。
そして船は下流の富山港へ。
下流から上流へ(上昇)
続いて上に参りまーす。下流の扉はオープン、上流の扉はクローズの状態。ここでも扉を隔てて上流と閘室内に水位差があるのがわかります。
船が到着し、上下両方の扉を閉めたら上流の通水口から閘室内に水を注入して水位を上昇させます。
水位が合ったら上流の扉だけを開いて、いってらっしゃい。
動画
というのが中島閘門・水のエレベーターでした。いまいちよくわからない?じゃあもう現地に行ってその目で確認するっきゃない!ただし水位の上下は船の通過時のみなので富岩水上ライン公式サイトから時刻表を事前確認しておくのが吉ですよ。
中島閘門 | |
住所 |
富山県富山市中島2丁目9-31 |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
閘門西側に無料あり |
公式URL | https://fugan-suijo-line.jp |
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